読みもの 人材育成をめぐる公的統計

社内で研修を起案するときに、根拠として引ける数字を集めました。 すべて公的機関の一次資料から。出典・調査年・母集団・取得日を必ず添えています。

数字は、それだけでは何も語りません。どの機関が、いつ、誰に聞いたかを一緒に見ると、社内の議論に使える根拠になります。各カードは独立しており、必要なものだけを引いて使えます。

Statistics 6 つの統計

人材育成に問題があるとする事業所

数値 80.1%

出典
厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査 事業所調査(調査結果の概要)」PDF p.24, 図35(人材育成に関する問題がある事業所)
調査年
令和7年度(令和7年10月1日時点)
母集団
事業所調査の回答事業所(調査対象 7,194 事業所、有効回答率 54.2%、常用労働者30人以上)
取得日
2026-09-22

読み方 「問題がある」の定義と、回答した事業所の規模を確認してください。自社と同じ規模の内訳があれば、そちらを引きます。

指導する人材の不足

数値 59.5%

出典
厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査 事業所調査(調査結果の概要)」PDF p.24, 図36(人材育成に関する問題点の内訳(複数回答))
調査年
令和7年度(令和7年10月1日時点)
母集団
能力開発や人材育成に関して何らかの問題があるとする事業所(全回答事業所ではない); 複数回答
取得日
2026-09-22

読み方 「不足」は主観的な回答です。誰が回答したか(人事か現場か)で意味が変わります。

教育訓練費の支出

数値 45.5% (支出なし)/ 54.4%(支出あり)/ OFF-JT 一人当たり平均 2.0万円

出典
厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査 企業調査(調査結果の概要)」PDF p.1 図1(費用支出の状況); PDF p.2 図4(OFF-JT 一人当たり平均額)
調査年
令和7年度; 費用実績年: 令和6年度
母集団
企業調査の回答企業(調査対象 7,452 企業、有効回答率 52.6%、常用労働者30人以上); 一人当たり平均額は令和6年度に費用を支出した企業の平均
取得日
2026-09-22

読み方 1 人あたりか、事業所あたりか。分母を確かめてから比べてください。

DX を進める人材の不足

数値 62.1% (大幅に不足); 大幅+やや不足 合計 85.7%

出典
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「IPA ディスカッション・ペーパー「DX動向2024 深刻化するDXを推進する人材不足と課題」(DX動向2024調査)」PDF p.3 (印字 p.1) 図表2-1; 回収数・実施期間は PDF p.21 (印字 p.19)
調査年
調査実施: 2024年2月9日〜5月2日(図表表記 2023年度); 論文公開 2024年
母集団
「企業等におけるDX推進状況等調査分析」回収数 1,013社(日本企業、マネージャークラス以上の回答者)
取得日
2026-09-22

読み方 「DX 人材」の定義は調査ごとに異なります。定義の一文を添えて引用します。

自己啓発の実施

数値 35.5% (労働者全体)/ 正社員 43.3% / 正社員以外 15.9%

出典
厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査 個人調査(調査結果の概要)」PDF p.53, 図77(自己啓発を行った者(雇用形態、性、最終学歴、年齢階級別))
調査年
令和7年度; 実績年: 令和6年度
母集団
個人調査の回答労働者(調査対象 20,127 人、有効回答率 43.9%、調査対象事業所の常用労働者)
取得日
2026-09-22

読み方 会社が支援した学習か、個人の自費かで解釈が変わります。調査票の設問文を確認します。

各カードは独立しています。1 枚ずつ外せます。

数字を読むときの 3 つの確認

1

分母を見る

割合は、何に対する割合かで意味が変わります。事業所数か、従業員数か、回答者数か。

2

調査年を見る

公表年と調査年は違うことがあります。比べるときは、調査年を揃えます。

3

因果を断定しない

統計は状況を示します。「研修をすれば◯◯が改善する」とは言えません。社内では「現状の共有」として使ってください。